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ヴェネツィアを過ぎても砂嘴の海岸線に沿って飛んでいく。
どこまで行くのだろうと見ていると、飛行機は左へ旋回して、細長い湖が幾つかみえてきた。北イタリアの湖水地方にしては小さいような気がした。
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すぐに窓の外は雪山ばかりになってきた。アルプスの上を飛んでいるらしいのだが、どのあたりかよくわからない。一番近くのドーナッツのような形の山は特徴的だと思うが、グーグルアースで見つけられなかった。
雲はところどころあるが、標高としてはそれほど高くなさそう。おそらくオーストリアの上を飛んでいるのだろう。
やがて、切り立った岩肌の峰々になってきた。
山容はまた変化した。広い谷には町がある。
どんどん山は白くなる。波の文様のように規則的に並んでいる。
やがて、山は険しさがなくなり、谷が広くなってきた。平地にも雪が積もっている。
山の斜面は畑か牧草地だろうか、そういうところだけ白い。
山地から平野部へ。
今度は、真っ白な平原に小さな町や森が点在する。
久しぶりに色彩を見た。土壌が赤いのだろうか。
ドイツに入ってからも長々と飛んだが1時間25分ほどでフランクフルト空港に到着した。
ドイツでもこの季節の降雪は予想外らしく、ルフトハンザは混乱していたようだ。ローマから出発時に、すでに座席が予約したものと違っていた。そして、フランクフルトから関空への便はダブルブッキングがあり、解決するのに1時間もかかってしまった。