お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2008年7月28日月曜日

8日目-7 サングムプリ(朝天邑)は火口だけ


城邑民族村からサングムプリまでは、馬の牧場や観光客向けの乗馬をしているところがたくさんあった。馬は済州馬で、日本の昔の馬と同じで小さい。あるところでは、初心者が馬に乗ってこわごわ一列に進んでいた。 サングムプリに到着。キムさんがルートを説明してくれる、13:28。左向こうの売店でソフトクリームを売っていることを見逃さない。 向こうの坂を左カーブに登っていくと緑の広い面が見えた。
サングムプリてこれか?
え~っ!
木の生えた火口が下に見えるはずが、見えたのはお墓だった。ここが行き止まりではなく、両側の通路を人が歩いているので、とりあえずあのシカみたいな像のところまで歩いてみよう。 歩きながら振り返ると漢拏山(ハッラサン)が見えていた。済州島のほぼ中央にあって裾野の広~い山だ。 反対側にはサングムプリの火口の縁が帯状の芝生になっていた。右の火口の縁に柵があるので、歩いても構わないのだろう。
火口の縁に沿ってまだ少しの登り。小さな建物のあるところが一番高いところで、火口の底が見えた。みんなちょっとでも中をよく眺めたくて柵の縁石にの上から見物している。 近くに火山の形をした説明石があった。済州道には360余りの寄生火山が分布している。殆どの寄生火山には噴火口がなく、 噴火口があるものはお椀を伏せたような形、或いは馬蹄形をしている。しかし、サングムプリは、溶岩や火山灰の噴出を伴わずに噴火したため、穴だけのマール形噴火口になっており、これは、韓国だけではなく世界的にもとても珍しい形である。サングムプリ噴火口の中で育つ植物は漢拏山の植物とは隔離された状態で、長く自生してしてきたもので、植物分布研究の貴重な資料になっている。また、珍しい形の噴火口は地質学研究の貴重な資料でもあり、天然記念物第263号に指定され、保護されている。サングムプリは、済州市朝天邑橋米里に位置し、標高438m、外周2.067m、内周756m、深さは132mである。広さは約30万㎡に及び、漢拏山頂上の白鹿潭よりも大きく深い。
ここには早春に咲くミチノクフクジュソウを始め辺山風、ミツデウラボシ、ツルキケマン、サイシュウタネツケバナ、サイシュウショクブツメイなど約450種の植物が育つ。オルムの左斜面にはススキが群生しており、秋には壮観な眺めを演出する。噴火口内の斜面には、日射量によってさまざまな植生分布を示すが、日当たりのいい北側斜面には暖帯林が形成され、アカガシ、タブノキ、スタジイ、ヤブノニッケイなどの常緑広葉樹が育っている。その下の層はキエビネ、ヤブコウジ、フユイチゴなどが分布する。また、日光のよく届かない南斜面にはクヌギ、コナラ、ヤマボウシ、イロハモミジなど温帯性落葉樹の群落がある
という。しかし、火口の縁からは植物の種類まではわからない。
もどるとソフトクリーム屋の上に、サングムプリの空撮写真があった。抹茶ソフトは日本のものと味がだいぶ違った。しかし、ソフトクリームを買わなかったらこの写真は見られなかったんや。 ここにも穴のあいた火山弾があった。