お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2020年4月27日月曜日

ローマ ドムス・アウレア4 出口は西の端


八角形の食堂の東側にある129室へ。この部屋が見学できる東の端。
129室の壁龕とヴォールト天井
傘のような壁龕の上部
浅いが曲面になっている。浮彫漆喰の間には小さな植物文様が描かれていた。
ヴォールトのほぼ全体。
植物のモティーフや卍繋文は縁飾り、その中の矩形の空間には神話の闘いの場面などが描かれる。
ヘクトールとアンドロマックの別れ
開口部側の上部
壁面にはやはり漆喰の細い線で建物が部分的に浮き出てみえ、枠の中には単独あるいは2人程度の人物が描かれる。

その後、どんどんと引き返して行くガイド、そしてそろそろ集中力の限界を迎えた見学者たちがそれに続いた。

35はXⅧから入った時に通ったが、そこから出ずに西翼へ
ドムス・アウレアのホームページは、西翼は、ローマ時代のごく一般的な建物の図面に準じているが、新しいものも採り入れられた。郊外の別荘と、海辺の別荘に典型的な景観の特徴を組み合わせている。大きな規模で、しかも街の中に。
イオニア式の柱廊で囲まれた長方形の中庭の南側は部屋が2列に並んでいる。その南に並ぶ部屋は池のある谷に面して、もう一方のコリント式の柱廊に面していた。このような部屋について、根拠もなく、皇帝の私的な住まいだという学者もいるという。

33赤い部屋
全体に赤い彩色が施されていたが、ヴォールト天井の中心部分には、黒を背景に白っぽく人物が描かれている。
説明パネルにヴォールト部分の写真が載っていた。
上図は山羊がむくつろぐ身近な自然の風景。
下図は、花のモティーフでヴォールト天井を割り、人物や神画そして様々なモティーフが描かれている。
縁飾りとなった踊る人々。
壁画の剥離防止
部屋の南側に壁龕がある。

31黄色い部屋
平面図でもわかる通り、小さな部屋である。
南壁は説明パネルにあった写真では、南の32室への開口部が2つ、その上にも開口部がある。
ヴォールトは確かに黄色い。
幅広の枠でおおざっぱに区画して、その中の絵もざっくりと描かれているみたい。これまで見てきた繊細なフレスコ画とは趣が異なっている。
説明パネルの写真には、樹木と天使(クピド)が描かれていて、写した写真とは全然違う。別の部屋を写したのだろうか。
壁面はほとんど剥がれていて、
29への開口部近くには、僅かに壁画が残っているが、
黄色というよりは赤い
ヴォールトには、浮彫漆喰でこんな人物を造形したものもあったらしい。

29フクロウの部屋
南壁はヴォールト天井まで達する壁龕には窓があり、窓の向こうは明るい。平面図では30室があるはずなのに。
私の写真には写っていないが、説明パネルの修復前の写真では、不思議な開口部がたくさんある。
説明パネルの1776年当時のヴォールト天井の水彩画
説明パネルには東壁の様子が映っていた(修復前)
頂部は今でもかなり傷んでいるが、フレスコ画は修復されているのだろう。
フクロウの間と呼ばれる所以のフレスコ画
なんとかピントが合っていた。フクロウのような物体がいくつか描かれているでしょう?
反対側のヴォールトと西壁。

奥の30室にちょっと入って振り返ると、赤っぽい彩色が、
下の方には白っぽいフレスコ画も。

25室の南壁。
浅いアーチ形壁龕がある。

23室
南壁には赤い壁面にフレスコ画が描かれている。
建物の縦線が立ち並んでいる。その中に人物が描かれているのかどうか・・・
22は通路

トラヤヌス浴場の遺構XXⅠ
平らな壁面から交差ヴォールト天井を架けている。トラヤヌス市場の大ホールの荒っぽいやり方に似ている。
トラヤヌスの浴場の基礎のヴォールト26より見た上の部分の写真。
ドムス・アウレアのファサード前にあった柱廊の軸測投影法による再現
発掘時に入った光によって見えた柱廊の柱礎

西壁面に等間隔の溝があるのを見ながら進むと、
見学終了。ドムス・アウレアではなく、トラヤヌスの浴場の補強部分が見えている。
ドムス・アウレアの敷地内の人工池だった場所に、後に建てられたコロッセオが垣間見える。

そのコロッセオ広場に出る。
柵と内部のアーチを通して、コロッセオの地下ツアーに参加した人たちが見えた。
そして、ドムス・アウレアでは見られなかった交差ヴォールトも。
何の遺構かわからないが、赤いレンガの塊がポツポツと並んでいる。
やがてコロッセオが終わり、奥の方に人の往来に負けそうなコンスタンティヌスの凱旋門が🤔

地下鉄で2つめのテルミニ駅へ。地上に出ると、遠くからでもレプブリカ広場のディオクレティアヌス浴場の遺構に建てられたサンタ・マリア・デランジェリ教会も遠望できるのに、
それよりも近くにあるマッシモ宮の入口がわからない。
北側に回り込んで、やっと見つけた。
ローマ国立考古学博物館の一つであるマッシモ宮では、リウィアの別荘の庭園画、各遺跡のフレスコ画・モザイクなどを見学した。それらについては忘れへんうちににて(関連項目参照)。

ローマ ドムス・アウレア3 八角形の広間まで←       →ローマで朝散歩2 

関連項目
ローマ国立博物館(マッシモ宮) テルミニ駅の複合遺跡
ローマ国立博物館(マッシモ宮) ファルネジーナ荘
ローマ国立博物館(マッシモ宮) フレスコ画
ローマ国立博物館(マッシモ宮) 舗床モザイク
ローマ国立博物館(マッシモ宮) オプス・セクティレ
ローマ国立博物館(マッシモ宮) リウィアの別荘のフレスコ画
ローマ ドムス・アウレア2 黄金の間まで
ローマ ネロの黄金宮殿ドムス・アウレア1 見学前のスライドショー