岩山の上には素朴なサンジャックルマジュール礼拝堂 Chapelle Saint-Jacques-le-Majour と城壁
アルランド[フランスの美しい村]というサイトは、11-12世紀に建てられたサン・ジャック・ル・マジュール礼拝堂はかつての面影を良く留めている。礼拝堂の佇む高さ100mの崖の上は古くから神聖な場所として信仰の対象となっていたとされ、神秘的な雰囲気漂う。
赤みを帯びた角礫岩で造られた外観が特徴的で、質素で素朴な魅力に溢れている。教会内は半ドーム状になっており、奥には金箔の張られた小さな祭壇画が祀られているという。
この礼拝堂だけがこんな赤い色、他所から運んだのだろう。
町の門は開いていた。この門はあちこちに小さな窓がある。
高い門から先ほどの教会が見えた。
門のある建物の内側。半円アーチの門の上は、どうも柱状節理の六角形の黒い石を積んでいる気がする。
鐘が吊されたアーチと下の扉口との間に小さな窓があった。ステンドグラスは古そうではないが、この尖頭アーチをつくっているのは、切石を組んだものではなく、石の板を尖頭に割ったものだった。
門のある建物の内側。半円アーチの門の上は、どうも柱状節理の六角形の黒い石を積んでいる気がする。
サンピエール(聖ペテロ)教会 l'Église Saint-Pierre
アルランド[フランスの美しい村]は、12世紀に建設され、16世紀に拡張のための改修がなされた。多葉飾りが施された正面扉の上部には、アーチの下に吊るされた4つの鐘が横並びに配置されており、ラングドック地方に点在する教会の典型的な造りをしているという。
ファサードの頂部にアーチ型が並んでいるのは、ルピュイのカテドラルでも見た。
鐘が吊されたアーチと下の扉口との間に小さな窓があった。ステンドグラスは古そうではないが、この尖頭アーチをつくっているのは、切石を組んだものではなく、石の板を尖頭に割ったものだった。
弧帯の一番内側にはタンパンは残っていない。扉口の両側にはアカンサスの葉と渦巻きという組み合わせの柱頭彫刻が並んでいる。
正面から見上げる。
教会の南側に回ると、黒くて大きな扶壁が見えた。
教会前の十字架
アルランド[フランスの美しい村]は、教会のすぐ手前には、美しい彫刻によって飾られた15世紀の石製の十字架が置かれている。一方の面には十字架から降ろされたキリストをひざに抱く悲しみの聖母をモチーフとしたピエタ像が、反対の面にはキリストの磔刑像が刻まれているという。
十字架の各端がほどけたロープのようになっていて不思議。ロマネスク様式の時代にはピエタはなかった。
ルピュイのサンクレール礼拝堂近くに立っている十字架も似たような形をしていた。
教会の隣の建物の向こうには城壁が聳えていた。遠くから見ると高く遠いと感じた城壁がこんなにも近いとは。
アルランド[フランスの美しい村]は、フランスの有力貴族モンロール家により、12-14世紀にかけて建てられたのがアルランド城。火山の働きによって形成された玄武岩の崖の上に佇み、自然豊かなロワール川の流れを見下ろすことが出来るという。
柱状節理の出来損ない? 白いけれど。
中を覗くと低い位置に廃屋が。
黒いのは玄武岩だが、赤いのは酸化した玄武岩? それとも上の礼拝堂に使われた角礫岩?
参考サイト