お知らせ

イスタンブールを旅してきました。目的は、ミマール・シナン(正しい発音はスィナン)の建てたモスクやメドレセ・ハマムなどや、ビザンティン帝国時代の聖堂の見学でした。でも、修復中のものもあり、外観すら望めないところも多く・・・ 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2023年7月28日金曜日

バラズュック Balazuc


バラズュックはヴォギュエに近いアルデシュ川の下流にある小さな町。ヴォギュエは川沿いの町だったが、バラズュックは崖の上にある町。

移動中にもロマネスク様式の教会が見えた。

途中は緩やかな丘陵地帯だった。

これだけの小さな町 説明パネルより


バラズュック中心図
➊マグダラのマリア教会 ➋ポルタラ広場 ➌四角い塔 ➍ビューポイント ➎お城 ❻中央広場 ➐ロマネスク様式のノートルダム教会


バスを降りて➊マグダラのマリア教会を目指す。何故か竹が植わっていて、その左手へ坂を上る。

退役軍人通り Rue des Anciens Combatants に沿った建物は、家屋にしては窓が少ない。倉庫かも。


左手には対岸の岩壁、ヴォギュエの断崖よりも細かく浸食されている。
円塔はジャンヌ王妃の塔 Tour de la Reine-Jeanne と呼ばれていて、アルデシュ川とトランドペイルフロワド川を見下ろすところに中世の監視塔、ジャンヌ王妃塔があるという。

円塔のある断崖はこんな風に続いている。



➊ L'église Sainte-Marie-Madeleine マグダラのマリア教会の南側面

ほどなく教会の西ファサードへ。

扉口の上には尖頭アーチのと小さなタンパン、外側の2つの弧帯は開いた葉文様と渦巻きを組み合わせた柱頭が支えている。

ガイドさんの説明は、ネオゴシック様式のサントマリーマドレーヌ教会は、1890-95年に、教区民によって城壁の外に建てられ、1896年に奉献された。記念碑的なポーチの鐘楼から中に入ることができる。
平面はラテン十字の形をしており、十字交差部には礼拝堂が付属する。鐘楼は1911年に追加されたという。

簡素な後陣

そのステンドグラス

おそらく南翼廊のステンドグラス

玄関側
側廊のない簡素なネオゴシック様式。

北側廊には3つの細長い窓と、3本の扶壁がある。

そして町へと向かう。

奥に➌四角い塔、トゥールカレ。その右側は高さ8m、13世紀の城壁。


説明パネルの古い写真がこの場所だった。四角い塔の前が➋ポルタラ広場 La Portalas
18世紀に、13世紀の城壁に穴が開けられ、王の道に行くことができるようになった。この新しい道路は、村の上部とアルデシュ川を直接結ぶために、城壁の外に建設されたという。


➋ポルタラ広場 Place de Portalas に聳える➌四角い塔 La Tour carrée 
トゥールカレも13世紀に、当時の典型的な石灰岩と表面が凸状の切石で建てられたという。

扉の上には、かつて村中で行われていた蚕計量器の秤を吊るす鉄の棒が今も残っているという。
かつてこの町では養蚕が行われていたのだ。

城壁にあった銃眼または矢狭間


トゥールカレを見て城壁のそとにあるプステルリ通り Impasse de la Pousterlie へ。
こちら川も石灰岩の断崖になっていた。

そこは➍バラズュック橋のビューポイントで、


断崖はジャンヌ王妃塔から続いている。


町の説明パネルにこんなイラストが(またもや無理なパノラマ合成)


その先の➎お城で行き止まり。


少し戻って城の建物の脇の通り新門通り Rue du Portail Neuf に入った。右のヴォールト天井は、

こんな風に短いものが複数あった。
通りにあった道標に、トゥールカレ・職人たちの工房・町役場・展望台とあった。自由時間があれば迷い込んでみたい道だ。

しかし皆さんについて行く。


その先で右方向へ。


丸みのある建物が続く。


左の道にも入り込まず、


道なりに歩き続けると、



道路の向こうにまた断崖が見えてきた。



左手には短いトンネル。馬小屋通り Rue des Écuries という狭い道の上にあるが、通路ではなく、庭や物干し場かも、などと妄想する。


このアーチと建物を少し遠いところから写した。小さな窓の雨戸がアクセント。
右の建物は古そうで、かつてアーチがあったらしい痕跡が。

上写真左の建物の続きを❻中央広場から写す。

対岸の断崖と、
右下の3つのアーチの上に一つアーチがあるのは、バラズュックの町はずれにある➐ロマネスク様式のノートルダム教会 Église romane Notre-Dame で廃墟という。行ってみたかった。

そして再びジャンヌ王妃の塔


町の下側にも、畑だけでなく古い遺構がありそう。


ここはポンドバラズュック大通り Grand Rue Pons de Balazuc。右端にある➑ LOU CIGALOU ルー・シガルーというカフェでトイレ休憩。

このカフェも崖っぷちにあるので、ベランダから向こう岸の断崖が見渡せたが、皆さんと交代しながら室内のテーブルでトイレ代にカフェを飲んだので、絶景をカメラにおさめる余裕はなかった。


同じ通りを駐車場へと戻っていく。最初に見学したマグダラのマリア教会が見えてきた。


こういう風に十字架を高い位置に祀るのはこの辺りの風習だろうか。


その後はルピュイへと戻っていった。ところどころにブドウ畑

人がブロックを積んだような断崖


浅瀬の川は日本のよう。


変な雲の形、ちょびっと彩雲になっていた


高速道路の高架下から向こうの丘にも廃墟となったお城、あるいは城壁らしきものが見えた。



       ヴォギュエ Vogüé←   →プラデル Pradelles

参考にしたもの
バラズュックの説明パネル