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イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2018年11月15日木曜日

フィジャックからコンクへ


フィジャックからコンクへと向かう。直線距離では30㎞もないが、ドカズヴィルから南東のサンクリストフ・ヴァロンへ、その後モーリヤック・ヴァロンへ狭い道を抜けて、ドルドーニュ川沿いにコンクへと北上したので、1時間かかってしまった。
Google Earthより

フィジャックを出てしばらくは緩やかな起伏の地形。それがどこまで続くかと思っていたら、
ぐるりとヘアピンカーブしたかと思うと、カオールやサンシル・ラポピーのあったロット川(Le Lot)上流に出てきた。カプドナック・ガール(Capdenac-Gare)の町の2辺を囲むように流れる川に沿ってバスは走る。

赤茶色だったロット川だが、上流は緑色。
段々と山が現れ、リュオ・バ(Ruau Bas)という町の手前でロット川を渡った。
川の水は緑色だが土は赤い。この土が大雨で濁流となって、下流ではまだ赤茶色の水が流れているのだろうか。

ドカズヴィル(Docazville)のロータリーを通過して、
南東へと向かう。サンクリストフ・ヴァロンは一戸建ての並ぶ小さな町。そこを過ぎると農場の間を縫う狭い道となった。トウモロコシ畑の土は赤いなあと眺めていると、この先がT字路になっていて左折。

ドゥルドゥー川(Dourdou)を左に見ながら北上していく。
サンシプリアン(Saint-Cyprien-sur-Dourdou)の村を過ぎると、右手は崖になったり、民家が見えたりして、バスは木々の下を通っていった。

分岐でコンク村へは入らずに通り過ぎて、バスは山側へとのぼっていき、コンク村が下に見えるところで停車した。
ここが村絶景ポイントの一つなのだった。
山の斜面にあるほんの一握りの集落なのに教会は大きい。それはルピュイから、スペインの西北端にある十二使徒の一人聖ヤコブの遺体が流れ着いた地サンティアゴデコンポステーラへの巡礼路にあるため、住民のためだけではなく、大勢の巡礼者たちも収容するために建てられたからだ。
ここから見下ろすサントフォワ聖堂(l’Église Sainte-Foy)は、20年以上も訪れたいと思っていた教会の一つで、想像していたよりも小さくもなく、大きくもない、そのままの大きさだったことが嬉しい。


少し離れた駐車場でバスを降り、荷物は運んでもらえるので、サントフォワ聖堂に早く近づきたいし、観光案内所で翌日の階上廊(トリビューン)のガイド付きツアーの予約を済ませなければならないのでいつもより早足となってしまう。
曲がった道路の先にサントフォワ聖堂の塔が見えてきた。
鐘楼の二連窓の隙間から向こうの景色が見える。民家の鱗形の屋根瓦もええなあ。
右手の坂道に入ってすぐの国旗とEUの旗があるのが観光案内所だった。ホテルに落ち着いてから戻って来よう。
教会は一段低い位置に立っているので、この道路からは高い位置にあるものがよく見える。
ここから下り坂となって、
ホテルに到着。その名もホテル・サントフォワ。小さな、しかも季節営業のホテルである。
木組みだが壁の肌がこれまで見てきた町の家屋とは違っている。本来木組みの建物は、レンガや石を積んで、こんな風に仕上げに土を塗るものなのだろう。それが剥がれたままの建物を今まで見てきたのだった。
部屋が決まるまで中庭でひと休み。藤の蔓で木陰ができていた。
日本風にいうとロビーは二階、部屋は三階。三階建てなので廊下の天井には傾斜がある。
渡り廊下の部屋にも傾斜があった。
まだ明るいのに窓の鎧戸が閉まっていた。開いてみるとサントフォワ教会が目の前に!
高いので、教会の下まで眺められる。
角部屋なので東にも窓があった。
その窓を開けると交差部の塔と北翼廊。
そして窓の前には大きな菩提樹が一本とホテルとは別の建物が見える。
観光案内所のホームページでは、午後のガイドツアーは電話で予約とあった。そして開始時刻がその週にならないとわからないので、日本を出発する前に確認できなかった。wifiをしていないのでこんなところですごく不便。
ホテルには最新の情報のチラシがあったが、ガラ携では高くつくので、予約に観光案内所に出かけると、メールでやりとりしていたたアンヌ(Anne、マリアの母の名)さんがいた。

ホテルのレストランは一階(フランス風には地上階で、私の部屋は二階)。太い梁がいい雰囲気。
日本では飲めないアプリコット・ジュース。スプーンが可愛い。
アミューズに太いソーセージのソテにリンゴのコンポートがのせてあった。
前菜はミートパイ。お皿の形を写したかったのでパイが小さく見えるけれど、しっかりと大きかった。
メインは鶏肉の野菜詰め
デザートはライムのチーズケーキ。ホオズキが乗せてある。フランスにもホオズキがあったのだ。調べるとフィサリス(physalis)、地のサクランボ(cerise de terre)とも呼ばれているらしい。
そしてホテルで眠る、とはいかないのだった。
お楽しみはこれから!

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