お知らせ

イスタンブールを旅してきました。目的は、ミマール・シナン(正しい発音はスィナン)の建てたモスクやメドレセ・ハマムなどや、ビザンティン帝国時代の聖堂の見学でした。でも、修復中のものもあり、外観すら望めないところも多く・・・ 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2021年4月20日火曜日

武山水簾洞 拉稍寺


水簾洞から戻ってきた。


橋から戻ると、階段の手前の崖には大きな仏像の浮彫が👀

階段を上り詰めると、
摩崖仏を正面に見ることができる展望台になっていた。

とりあえずは三尊像を見上げる。
水簾洞ガイドの輩さんは、拉稍寺は北周の明帝が建立した。釈迦如来の高さは43.3mで宝山のうえに坐っている。脇侍は普賢菩薩と文殊菩薩で高さ36.6mという。
南北朝時代では初めて釈迦・普賢・文殊という組み合わせの三尊像に出会った👀
崖の凹凸を殆ど整えずに浅浮彫で彫られているので、特に主尊の顔面が波打ったように見えてしまうが、古拙の美が感じられて好ましい😊
主尊の着衣は通肩で、彩色で田相形の袈裟を表しているが、輩さんによると宋代の重修だという。それでも結跏趺坐した脚や禅定印を結んだ手などもはっきりとわかる。足裏には法輪が刻まれ、爪まで表されているという。
ところが、台座には小さな如来立像が掘り出されていて、階段や足場まで付けられている🤔

大仏は蓮台に坐しているが、その蓮弁を削って、
大仏から見ると小さな仏三尊像があった。木心塑造で唐代に造像されたという。
不思議なことに、蓮弁の下には外側を向いた5頭の獅子、その下に蓮弁、更に下に外向きの鹿が9頭、下に蓮弁、最下部には正面を向いた9頭の象という組み合わせで宝山ができていた。獅子は文殊菩薩、象は普賢菩薩の乗り物なので理解できるが、鹿は、釈迦が初転法輪(初めての説法)を行った鹿野園を表しているのだろうか。
技術は稚拙でも、北周時代の仏像の方が好ましい。

文殊菩薩
笑顔の文殊は珍しい😊

普賢菩薩
普賢菩薩は微笑んでいるのかな🙂 周囲の壁画は後世の補修のよう。
この部分は宋代で、最下段の両端に描かれた金剛力士は、右は裸、左は服を着ているという。

でも、普賢菩薩と釈迦如来の間の小さな空間には北周期の蓮華の絵が残っていた🤗
裙の襞と衣端の表し方。普賢は菩薩なので、首飾りや腕釧をつけているが、足首にも輪っかをはめているのだった。

宝山
蓮弁を挟んで牙をむく獅子と同じく牙を出した鹿。

鹿の角の上の蓮弁

左側の獅子の続きにはこんな仏画が描かれていた。これも北周だろう。
そして最下段の象は中央の象が正面を向き、左右の4頭は外を向いていて、結構迫力がある。

巨大な釈迦三尊像の左側の崖にも頭部だけ残った仏像があった。
輩さんは木芯は炭化処理をされていて、明代の木材。上階は五尊像で、下は八尊だという。
別の角度から眺める。顔や着衣の表し方などから、宋代に造られたものという。

崖には他にも小さな仏龕があちこちにあった。

仏三尊像
如来立像は肉髻が低くも通肩の大衣は衣文線が少ないので、北周(557-581)時代のものだろう。

供養塔などが奉納されていた。
この仏塔は元代という。
緑色で大胆な蔓草文様を描いたり、その隣には柱頭のある円柱を描いたりして、宋代には思えないが・・・
古い時代に開かれた石窟や摩崖仏でも、残念な補修もあったりするが、王朝が変わっても代々仏教の信仰は続いて、現在までよく残っていた。

その後バスで移動。小さな町で

昼食は川菜館で、「川菜」とは四川料理のこと。
近くに出していた果物屋
幅の狭い三輪トラック

一路蘭州へ。
日本の秋の田の風景とはまた違った収穫後の藁の積み方。その向こうには高架の鉄道があり、タイミングよく貨物列車がやってきた。
人々の生活も垣間見えて楽しい😃
この辺りの黄土層には、ぽつぽつと穴があいていた。住居ではなく、倉庫や貯蔵庫などに使われているのかな。
黄土層の末端?
途中のサービスエリアでアイスキャンデーを買った😋

まだまだ黄土高原は続いた。


蘭州という大きな街に近づくと、サービスエリアも立派になった。トイレも立派。

いつの間にか蘭州の街に入って、黄河を渡った。高層ビルあたりに架かる赤い橋は雁灘黄河大橋。


街中の大きなスーパーで土産物を買った。木耳や
タンミョン(平たい春雨)、短粒種のピーナッツなど。ピーナッツは生だったので、夫が丁寧に煎ってくれた。美味しかった😁
巣蜜はなかったので、土蜂の黒っぽい蜜と店員お勧めの蜂蜜、果物干など順調に買い物は進んだ。
続いて、ショーケースにいろんな種類の月餅が並んでいるのを発見。昔神戸の南京町で売っていた月餅のようで、懐かしくなって、あれこれ買いたいのに、店員がいない。遠くに店員を見つけても、「パン屋の店員に言って」などと言われて誰も袋に詰めに来てくれない。
あちこち探し回ったあげく、若い店員が通りがかった時に、「誰も来てくれない」と、思わず口から出た。すると、その子が「え、誰もいませんか?」と日本語で答えのだった。スーパーで日本語を話す店員がいるとは🤩 
そして係の人を呼んでくれて、月餅もいろいろと買うことができた😊 残念なのは、写真を撮るのも忘れて、パクパク食べてしまったこと😆

買い物が終わって外に出ると、もう日は暮れていた。

そこから黄河沿いにどんどんと走り続け、蘭州牛肉拉麺のお店へ。
円卓の中央には刻みネギと調味料が置いてあり、
各自には生のニンジンや紫キャベツの千切り、牛肉など
拉麺の中に生野菜を入れるのもねーと生野菜だけ先に食べてネギと牛肉、そして辣油を入れたが、
丁さんがこういう風にして牛肉を入れるんですと、見せてくれた見本とはえらい違いだった😅


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