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柱廊の西側は❻劇場の両隣に設置されたニンファエム(泉水場)
右上の平面図 後世泉水場の上に教会が建てられた
右下の立面図 その教会の想像復元図
左下の列柱図 ローマ帝国時代の泉水場の想像復元図 説明パネルより
レンガ積みは残っていても、上部は補修して割石もところどころ出している。
広場の中にはケレス神殿
おっと、また飛行機が上空を通過。
シンプルに文字だけのものもあれば、
何文様というのだろう。カーペットのように敷き詰められ、小さな区画に船が描かれている。
港町だけあって、船とイルカの絵が多い。
2本の木の間に容器
凪いだ海を漕いで進む帆立船
向かい合うイルカとオスティアの灯台
石畳文を配置を換えて変化のある幾何学文様に。右下隅も灯台?
上下逆さまに写してしまったが、奥からイノシシ、続いてヘラジカ、手前は象。
奥の寸胴鍋に三つ足のついた容器は何だろう。手軽にスープの飲める店を表しているのかな。
風変わりな幾何学文様だけの店も。
❼劇場
観客席後部の構造
ローマン・コンクリートが露出した壁面。外壁となるレンガの積み方だけではなく、高さによって骨材も変えるなどいろいろと工夫されていたことが見られて興味深い。
『古代ローマ人の危機管理』は、オスティアに限らず古代ローマのコンクリートは、骨材(セメントに混ぜる石)の比率が大きいだけでなく、骨材そのものも大きいため、骨材を固着させるセメントが強度を失っても、骨材どうしがかみ合って、持ちこたえられる可能性があるという。
『望遠郷 ローマ』は、劇場は、浴場と並んで古代ローマ都市を特徴づける施設である。この劇場はアグリッパによって建てられ、2世紀末にコンモドゥス帝が一部修復させた。この修復後は、 約4000人を収容できたという。現在の外観、とくに階段席と列柱廊は1927年の大修理によるものであるという。
これまで見てきた古代ローマの劇場の中では小さい。
想像復元図
同書は、舞台(オルケストラ)には矩形と曲面の壁龕が交互に設けられ、その上には発掘のさいに見つかった大理石装飾の断片が置かれていたという。
オスティア・アンティカ 劇場の想像復元図 『ANCIENT OSTIA A PORT FOR ROME 』より |
舞台のどこを飾っていたのか、石造の仮面の浮彫が並んでいた。
レンガ積み(オプス・テスタケウム)の充填剤だけの巨大な塊。割石だらけだが、補修したのか、そのままなのか。
広場の中にはケレス神殿
同業者組合広場の列柱は石製のようなのに、その中の神殿の円柱はレンガ積みに漆喰を上塗りしている。
それについてはこちら
舞台へと降りていく。
舞台を装飾していたものらしく、レンガとは別財で、卵鏃文様やアカンサスの葉などの飾りが残っている。
座席側。こぢんまりした観客席。
下方は3段下がって砂地となるのだが、妙なものが気になった。それは炎のような形を石でつくってあり、段の間に刺さっていた。
❼同業者組合広場
広場を囲む舗床モザイクは当時の通路。その外側に店舗が並んでいた。
『望遠郷 ローマ』は、モザイクは、さまざまな色の石やガラスの小断片を並べて絵や模様を描きだす芸術であり、 古代ローマで技法・表現ともに大いなる発展を遂げる。壁面や天井、床など、目的や図柄によって、4種類の技法が区別されていた。幾何学的な模様から複雑な絵画的表現まで、 色彩も単彩、多色とモザイク芸術のあらゆる可能性が究められた。オスティア(とくに2世紀の同業組合広場のもの)は、人間や動物を黒白のシルエットで描いたモザイク舗床で有名であるという。
『望遠郷 ローマ』は、この猪は、鹿や象などを描いた大型モザイクの部分。このモザイク には、狩猟、拳闘士と動物、動物同士など、円形闘技場での闘技に使われた動物が描かれているという。
簡素な七宝繋文かと思えば、黒地に白の円と四角が交互に配されたところもあったりして。
文様がお店の看板のようになっているものも。
文様がお店の看板のようになっているものも。
関連項目