お知らせ

イスタンブールを旅してきました。目的は、ミマール・シナン(正しい発音はスィナン)の建てたモスクやメドレセ・ハマムなどや、ビザンティン帝国時代の聖堂の見学でした。でも、修復中のものもあり、外観すら望めないところも多く・・・ 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2015年7月16日木曜日

シャーヒ・ズィンダ廟群12 第3のチョルタック


シャーヒ・ズィンダ廟群にはチョルタックという門のようなものが3つある。

28 第3のチョルタック 1330年代
壁面は修復を受けているが、オリジナルのモザイク・タイルも残っている。
上部のアラビア文字の銘文もオレンジ色と白色の2段で、地文に一重の渦巻く蔓草がある。
その下の花文は左右対称になっていて、大きな花文と節ごとに花の咲く一重の蔓草が小さく渦巻いている。

チョルタックの上はドームになっている。装飾的名ムカルナスが、珍しく四隅のペンデンティブから出ている。ここもタイルで覆われていたのだろう。

第三のチョルタックの正面には37:ホジャ・アフマド廟が立ちふさがり、そこで行き止まり。

チョルタックを反対側から見る。光が入らないように写したら、上部が切れてしまった。
上部はやはりアラビア文字の銘文がある。リュネットは修復されたものだが、その上下の花文の装飾はオリジナルかな。
上はどちらもモザイク・タイルのようだ。
下はオリジナルのモザイク・タイルらしいが、これと比べると、上のものは、青地はモザイク・タイル風だが、他の部品はモザイク・タイルではないように見える。

さて、第3のチョルタックのドーム下、奥に向かって右手にオリジナルのモザイク・タイルが残っている。
この銘文をくぐって、クサム・イブン・アバス廟へと入って行く。
その銘文はオレンジ色のものが、他のものと字体が異なり、白色の銘文と同じである。一重の大きく渦巻く蔓草が3つある。
その拡大。
ここまで大きく写せるのは、これが比較的低いところにあるからだが、やっぱり撮っておいてよかった。白色の銘文の上にオレンジ色のものが嵌め込まれている。これは白色の文よりも、オレンジ色の方が重要ということだろうか。
両脇の文様帯の曲線も美しい。

            シャーヒ・ズィンダ廟群11 トマン・アガのモスク
                →シャーヒ・ズィンダ廟群13 クサム・イブン・アバス廟

関連項目
イーワーンの上では2本の蔓が渦巻く
シャーヒ・ズィンダ廟群1 表玄関にオリジナルの一重蔓の渦巻
シャーヒ・ズィンダ廟群2 2つのドームの廟
シャーヒ・ズィンダ廟群3 アミール・ザーデ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群4 トグル・テキン廟 シャーヒ・ズィンダ廟群5 シャディ・ムルク・アガ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群6 シリング・ベク・アガ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群7 八面体の廟
シャーヒ・ズィンダ廟群8 ウスト・アリ・ネセフィ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群9 無名の廟2
シャーヒ・ズィンダ廟群10 アミール・ブルンドゥク廟
シャーヒ・ズィンダ廟群14 クトゥルグ・アガ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群15 トマン・アガ廟
シャーヒ・ズィンダ廟群16 ホジャ・アフマド廟
※参考文献
「中央アジアの傑作 サマルカンド」 アラポフ A.V. 2008年 SMI・アジア出版社