お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2015年11月5日木曜日
カリャン・モスク
⑦カリャン・ミナレットは⑥カリャン・モスクで祈りの時を知らせるアザーンのためのものである。
カリャン・モスクについて『中央アジアの傑作ブハラ』は、12世紀にカラハン族によってカリアン・ミナレットと同時に建てられた古代のジュマ・モスクの場所に、16世紀に始まったのである。新しいモスクの建設は、シャイバニ族の治世の第一期の10年間で終了し、モスクの正面に書かれている1514年という日付はそれを証明している。祝日の日の礼拝のとき、このモスクには12000人の人々が入ることになるという。
ファサードのイーワーンは、コバルトブルーに縁取られた5つの大きなムカルナスと、白いアーチ・ネットの線のある曲面だが、これは修復したものだろう。
同書は、正面は、1970年代の修復工事のとき、レンガとモザイクで飾り付けされているという。
平面図
同書は、建築物の数において、このモスクはサマルカンドのビビハニム・モスクに負けるが、しかし130X80㎡の面積はビビハニム・モスクより広い。カリアン・モスクは、伝統的な長方形の配置で4つのイーワーンを持っている。入り口のイーワーンには、広場に向かう外部の入り口と中庭が見える内部の入り口があるという。
このプランを見ても、その中庭を巡る建物の柱間の数は、数えようと思わないくらいにたくさんありそうだ。
中庭を写すのも大変。南側のイーワーンと西側のイーワーンおよびモスクのドーム。
北側のイーワーン。
モスク前にあるのはミンバル(説教壇)。
焼成レンガだけのすっきりした八角形の建物。
途中から入った柱廊だが、どこまでも白い柱とドームが続いている。
モスクは天井の高い空間。
ドームは正方形から八角形、その上の16のアーチの頂点が円形を導いている。
ミフラーブは深い尖頭ヴォールトの奥のムカルナスのあるイーワーンの中、
独特の色彩のタイルで荘厳されている。
腰壁にはトルコブルーの六角形タイル。色が様々で、作られた時代がそれぞれに違うのかななどと想像できて楽しい。
外に出ると、八角形のミンバルの裏側にもタイル装飾があった。
そして、入口のイーワーンの向こうには、ミリ・アラブ・メドレセの2つの青いドーム、そして右にはカリャン・ミナレット。ここからは頂部の突起がよく見えた。
出口へ向かっていると、修復の作業をしている人たちがいた。
焼成レンガの壁面に、漆喰でバンナーイのタイルを貼りつけているのだった。
カリャン・ミナレット← →ミリ・アラブ・メドレセ
関連項目
ウズベキスタンのイーワーンの変遷
イーワーンの変遷
※参考文献
「中央アジアの傑作 ブハラ」 SANAT 2006年