お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2015年11月12日木曜日
ブハラ旧市街で街歩き2 タキ・テルパック・フルション界隈
ブハラ旧市街を巡っている。
迷い込んだ羊のいる一画から抜け出すと⑨タキ・ザルカロンが見えた。集合時間には充分間に合ったし。
さっき見つけたのは出入口ではなく、店の軒先で、この大きなタキには、南イーワーンの他に、南東イーワーンもあるのを発見。
面白いことに、南イーワーンから北イーワーンの向こうにある町が見えている。
広い道を⑬タキ・テイパック・フルションに向かうと、3つのイーワーンが並んでいた。
⑨アブドラ・ハンのティム 1577年
これがさっき東側の壁に沿って歩いた大きな建物だったのだ。
『中央アジアの傑作ブハラ』は、建築工学的及び機能的に、アブドラ・ハンのティムは「トキ」に属する。これは、シルクの販売のために1577年に建設された大きい複数のドームのショッピングセンターである。ティムは、3つの入り口があって、中心に、大きな広場があり、それは24の店で囲まれている。31の店があるギャラリーも、その中を通っているという。
扉口の一つから中に入る。
広い屋内はたくさんの柱間で区切られ、一面に布が飾られていた。
その中央と思われる空間には、アーチ・ネット状のものに支えられた大きなドームがあった。
大ドームの他にたくさんの小ドームで大きな建物を覆っている。
日本の経絣のような布が壁に掛けられている。織り幅も反物のように狭い。
タキ・ザルカロンでは、高級な絹100%のアトラス地や、綿が50%入ったアドラスなどのスザニを売っていたが、このティムでは綿地のものを扱っているようだった。
ティムを出て、両側に小さな店舗やホテルが並ぶ通りを歩いて行くと、二つ目のタキがある。
⑬ タキ・テルパック・フルション
同書は、帽子屋のタキのドームは非常に込み合っ交差点に建設されている。6本の柱にドームを載せて、建築家は、5つの道を一つの交差点でつなぐことができたという。
帽子を扱う店舗が多く入っていたからこんな名称になったらしいが、今ではここも土産物屋が並んでいる。
修復されたドームが連なっている。中央のドームのところで5つの道に分かれている、というよりも5方向からの交易路がここで交差していたのだった。
大ドームの周囲を小ドームが囲んでいるように見える。
その中の南東方向に伸びる道を行くと、何かの建物の遺構が現れた。
遺跡の説明板には、18-19世紀頃のキャラバンサライと浴場跡で、ウズベキスタンの考古学隊が発掘調査したと書いてある。
浴場跡
右へ回り込むとこんな形になっている。ハマムだと思うが、
向こうの遺構がキャラバンサライ
えらく受けてしまった。
その通路へ。内側に小さな区画が並び、外側には変形した基壇が残っている。
ちょっと奇妙な形のものもある。
この屋根のようなものは何?
通路の左手にはマゴキ・アッタリ・モスク。
ブハラ旧市街で歩き1 タキ・ザルカロン界隈←
→マゴキ・アッタリ・モスク
関連項目
ブハラ旧市街で街歩き3 タキ・サラフォン界隈
※参考文献
「中央アジアの傑作 ブハラ」 SANAT 2006年