お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2015年12月24日木曜日

タシュ・ハウリ宮殿2 ハンの間


タシュ・ハウリ宮殿はハレムが見学できる。入口から入って東南隅のアイワンがハンの間だった。
ハンの部屋といっても円柱は1本だけ、タイル装飾を別にすれば、簡素なものだ。
華やかな天井の絵は、どの方向から見るように描かれているのだろう?
柱頭は小さく、花弁かムカルナスを元にした文様を浅く彫っている。柱身上部は二重の菱形繋文の中に木の葉か樹木のような文様が浮彫されている。
葉身下部は複雑な蔓草文。柱の基部は葉か花弁からプクっと出てきたように膨らんでいる。
こういう形はアイワンではよく見られるものだ。
柱礎は石で、タイルにも見られる左右対称の蔓草文などが浮彫されている。中央の大きな文様は何を表しているのかな。

三方の壁面はタイルで埋め尽くされている。

クニャ・アルクではモスクにあったような蔓草文があるようで、
 クニャ・アルクにはなかったような、大きなギリヒ(幾何学文)も見られる。

中央の透彫になった明かり取りの窓は金属製のよう。
その下の扉から、南の部屋に入ることができる。
内部は、緑色の照明で本来の色が分かりにくいが、東奥に天蓋付きのベッドが置かれて、壁面はさすがにハンの部屋らしく、タイルが一面に貼られている。

         タシュ・ハウリ宮殿1 ハレム← →タシュ・ハウリ宮殿3 妃たちの部屋

関連項目
渦巻く蔓草文の絵付けタイルの起源は
タシュ・ハウリ宮殿のタイル3 植物文だけ
タシュ・ハウリ宮殿のタイル2 幾何学文だけ
タシュ・ハウリ宮殿のタイル1 幾何学文と植物文