お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2016年1月14日木曜日
パフラヴァン・マフムド廟3 周りの墓群
ジュマ・モスクのミナレットから眺めたパフラヴァン・マフムド廟には、大小様々な墓がくっついていた。
『ウズベキスタンの歴史的な建造物』は、パフラヴァン・マフムドの共同墓地はイチャン・カラの有名な宗教センターである。それはヒヴァの後援者のパフラヴァン・マフムド(1247-1326)のお墓の周りに作られた共同墓地である。彼は、詩人、哲学者、レスラー、及び毛皮加工(製造)業者であった。伝説によると、詩人は自己のワークショップに埋葬されたそうである。14-17世紀に、彼の埋葬地の周りに墓地がつくられた。シェルガズィ・ハンが18世紀初頭にメドレセを建設しているとき、それをパフラヴァン・マフムドのお墓に合わせた。
パフラヴァン・マフムドの前の廟は1810年にムハッマド・ラヒムハン1世(1806-25)によって再建された。新しい廟には古いお墓と高いダブル・ドームがあるハナカから成っていて、そのシルエットがヒヴァの一つのシンボルになったという。
パフラヴァン・マフムド廟は19世紀前半だが、その周りの墓は、14世紀のものも残っているのかな。
地図で⑨ジュマ・モスクとミナレット、㉑パフラヴァン・マフムド廟の位置を確認。
東側からこの共同墓地に迷い込んでいく。
北側にはジュマ・モスクのミナレットが聳えているので、目印にすれば出てこられる。
この辺りはミナレットから見えていた。小さくてもドームのある墓と、先の尖った蒲鉾のような形のものとがある。
左手には、パフラヴァン・マフムド廟とマザリ・シャリフのメドレセの間に、尖ったドームのある小さな墓が幾つか。
先ほどの小さなドームの廟にもちゃんと門構えがある。
ひょっとしてキリル文字?
途中で通路がなくなり、階段があったりしたので、墓の間を探検。
結局パフラヴァン・マフムド廟の入口のある通りには出られなかった。
不思議なことに、いままで青いと思っていた廟のドームは緑色だった。右脇の小さなドームは青く見える。
マザリ・シャリフのメドレセのファサードとイスラム・ホジャのミナレットを見て引き返す。
通路に近いドームには尖頭アーチ型の窓が開いていた。
パフラヴァン・マフムド廟の二重殻ドームのある東側は、蒲鉾型の墓が何段にも積み重なっている。パフラヴァン・マフムドを慕う人たちが、その廟にできるだけ近い場所と思って自分の墓をつくっていったのだろう。新しいものほど遠いか高い場所ということになるのかな。
北側にはドームや蒲鉾型の小さな墓が並んでいる。
ジュマ・モスクの南壁にくっついてサファルジャン廟がある。イスラームでは、墓廟にある棺は空で、地下の同じ位置に本当の棺が安置されている。この地下への通路は、廟に至るもの?
左にはミナレットからも見えた平たいトルコブルーのドームのある廟。
その反対側。
サファルジャン廟とトルコブルーのドーム廟の間を抜けると、こんな中庭のような不思議な空間があった。
南側には夏用のモスク?
白い壁の途中に、斜めに渡した梁のようなものがある。
北側にはユヌス・ハン廟
ハンなのでヒヴァの王だったのだろうが、プレートには年代が書かれていなかった。
その向こうはホジャシュ・マグラムのメドレセ。
そして中庭の井戸で水を汲んでいるのは、ここで生活している人かな。
南側の通りには抜けられないので、この細い道を抜けて左折すると、ユヌス・ハンのメドレセとコリ・ハナ複合体とが並んでいて、どちらも土産物屋。
左折でパフラワン・マフムド廟前の通りに出ると、イスラム・ホジャのミナレット。
左手前にドームがあった。
やっぱり墓廟のよう。右の通路から探検再開。
八弁の花弁の形にレンガが置かれていて、その周囲に墓が並んでいた。
パフラワン・マフムド廟の西側にも、たくさんの墓があった。
門構えのある廟、正方形の壁面にドームののったキャノピー墓などさまざま。
その左に狭いアイワンがあって、地下の墓室がむき出しになっていた。
パフラワン・マフムド廟の二重殻ドームのあるハナカの西に、小さな青いドームが3つ並んでいるらしい。これがパフラワン・マフムドの棺のある部屋のドームということになるのかな。
西側もここで行き止まりになっていた。
パフラヴァン・マフムド廟2 廟に入る←
関連項目
パフラヴァン・マフムド廟1 朝散歩で見つけた小さな墓廟
※参考文献
「UZBEKISTAN The Great Silk Road TOURIST MAP」 Cartographia 2009年
「ウズベキスタンの歴史的な建造物」 A.V.アラポフ 2006年 SANAT