お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2016年3月9日水曜日
マルグシュ遺跡3 ゴヌール遺跡の水利施設と初期の窯址
ゴヌール遺跡の王宮を出て、南の方に向かう。
遺構の間を歩いて行くと、
角形の中に混じって円形のものがある。これが『シルクロードの古代都市』の図にある①か②で、いけにえを献げる神殿かな。あまり大きくはなかったが。
左向こうにも丸い部屋がある。そして、手前の壁面には土器が貼り付いている。下の穴は当時の排水溝か何かかな、それとも発掘後に雨水の流れで掘れてしまったのかも。
進路の向こうに低いが2つの山が見えてきた。
丸い部屋はたくさんあるし、部分的に土の赤くなったところがあちこちにある。
この先で右折するみたい。
壁面に溶けた灰がついて緑色になった窯址も。
曲がり角には③四角い平面に密着した丸い輪郭が。
何か特別な部屋だったのかな。
遠くでヴィクトールさんが待っている。
マリ博物館の模型にも、小貯水池にこの日干レンガで造られた設備が顔を出していた。
四角い遺構の南へ回ると水路のようなものが繋がっていた。大貯水池から今いる小貯水池へ水を取り込む仕掛けだという。
同じ施設の別の面には高いところに穴がある。小貯水池の水を汲み出していたのだそう。
中を覗くと左側はすぐ壁になっていた。
その後、どんどんと2つの山へと近づいていく。山は白い層が縦に並んでいる。
そのうちに進路が変わり、東周壁の方へと向かって行った。
ヴィクトールさんが次に我々に見せたかったものはこれだった。
円い窯の長方形は1-2m程度。円に収まる箇所に焚き口がある。
ヴィクトールさんは図面を見せながら、この構造では温度は上がらない。最初に見た窯のように、焚き口と焼成室の間に、燃焼室という空間ってこそ温度は上がるという。
大きな窯が築けなかったので、小さな窯を作ったのか、窯が使用に耐えなくなると近くに新しく窯を築いたのか、よくはわからないのだが、小さな窯がたくさんあった。
このような小さな窯から、燃焼室のある窯へ、そして両側に焚き口のある大きな窯へと、長い年月をかけて発展していったのだろう。
マルグシュ遺跡2 王宮← →マルグシュ遺跡4 王族の墓巡り
関連項目
マルグシュ遺跡1 王宮へ
※参考文献
「シルクロードの古代都市 アムダリヤ遺跡の旅」 加藤九祚 2013年 岩波書店(新書)