お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2017年6月12日月曜日
ヤズドからパサルガダエへ
本日はヤズドからシーラーズへ移動。その途中でパサルガダエを見学する。
時々山が近づいたり、集落が見えたりを繰り返す。バードギールを3つ備えた地下貯水池も
78号線からタフテという町を望む。
この町の名産は大きなザクロで、輸出用。1個10ドルもするという。
鷲の頭という名前の山(頂上右端)
エスラミエー(Eslamiyeh)という町のモスクの前で糸杉の神輿(ナフル)を見つけて、
バックしたバスの中から写真ストップとなった。棒がたくさん出ていて、担いで回るものだというのはよくわかった。
ガイドのレザーさんは、ナフルはナツメヤシの形です。ムハンマドの孫で第3代イマームのホセインがクーファに行こうとして、カルバラで72人の信者と家族と共に殺されました。それがモハラン月10日目、1月10日で、ホセイン殉教の日としてアーシュラーという追悼行事の時に、黒と緑の布を張って人が乗り、担ぎ出されます。その時の掛け声は「ヤー・ホセイン」です。
朝添乗員金子氏が補足。別のガイドに聞いたのは糸杉を象ったものということだったが、レザーさんの話を聞いた金子氏は、ナツメヤシはコーランに何度も出てくる聖なる樹で、様々な木の中で、イスラム教徒はナツメヤシであるという文が出てきます。
その後、またしても現れた色とりどりの山々。
荒れ野の向こうに日干レンガ造りの低い円形のものとそれに続く壁のようなものなど。
もっとすごい色の山も
少しずつ色が変わって見飽きない。
かと思えば穴の開いた岩山もあったり、
している内にカーブした道路との交差点へ。
この広い道路ではなく、
デシールという町に入って行った。
手を振ってくれるおじさんたち。
この町でも糸杉の神輿が置かれていた。
デシールの町では、セルジューク朝期のキャラヴァンサライが残っていた。
日干レンガに土を上塗りしたもので、ところどころに矢狭間があいている。
表門だけは焼成レンガで造られている。もちろん修復されたものだが、建立時も門だけは焼成レンガで造られていたのだろう。
鍵は閉まっていたが、隙間から撮影。外壁は薄っぺらく見えたが、内側はかなり奥行がある。正面に穴が。
それは中庭の貯水槽。多分ミナレットのような2本の円塔はバードギールだろう。メイボドのキャラヴァンサライの中庭にあったものよりも大きそう。
表門の上にも円塔がある。
日陰の壁は修復を待っている。
キャラヴァンサライの向かい側も、時代は分からないが、建物遺構が並んでいる。
ヴォールト天井の側壁のレンガの積み方が面白い。
かと思えば、派手なドゥ・ミナーレのモスクがあったりする。ここにも糸杉の神輿が置かれている。雨が降らないので戸外に置いたままでも大丈夫なのだろう。
デシールを出発すると砂漠の中をほぼ直進で疾走する。ちょっと細長い貯水庫か氷室
山さえ見えないところもあって、
やがて、人口2、3万人ほどのアバルクーの町に入った。ササン朝の遺跡だらけだというが、この町では樹齢4000年の糸杉を見に行く。
レザーさんは、アーリア人が来る前に生えた木です。スズカケの木は2500年くらいのものがありますという。
周りに植え込みがあって人が近づけないようになっている。
レザーさんは、高さ25m、幅15mあります。1000年生きた預言者ヌーハが植えたと言われていますという。
ヌーハは、「ノアの方舟」のノア。イスラームは、ムハンマドがユダヤ教やキリスト教の影響を受けて生まれた宗教なので、旧約聖書の登場人物や、キリストも預言者の一人で、最後の預言者がムハンマドなのだ。
神輿(ナフル)の形と言えなくもない。
幹の直径は6mあります。マルコポーロはこの木を見ました。
4000年も生きているので、かなり弱っているところもあるらしく、倒れないように?くくってある。
こんなところも。
アバルクーの町を横切って直進、
やがて65号線とのT字路を右折してスルマクという小さな集落へ。
そこで大きな白い石を積んだ長~いトレーラーに出くわした。大理石という。
この町で昼食。ただの小さな町かと思っていたら、バフラム1世の王宮跡があるという。
サラダはこんな風にパックされたものが出ることもある。スープも大抵出てくる。
珍しく魚だった。でも干物のフライで固い上に、ナイフがよく切れないので食べにくかったのが残念。
デザートはメロン。なんという芸術的な盛り付け。
再び65号線を走るバスの旅は続いた。道は良いのだが、イランは日本の4-5倍もある広大な国なので、何処に行くのにも時間がかかる。
4000m級のザクロス山脈。この雪のお陰で、乾燥した灼熱のこの地でも人は生活できるという。山からの水を町まで引き込むカレーズがあちこちで見られた。
大理石の採掘場。
農地も点在する。
ピスタチオの畑も。
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