お知らせ

イスタンブールを旅してきました。目的は、ミマール・シナン(正しい発音はスィナン)の建てたモスクやメドレセ・ハマムなどや、ビザンティン帝国時代の聖堂の見学でした。でも、修復中のものもあり、外観すら望めないところも多く・・・ 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2008年6月5日木曜日

3日目-2 南山三陵渓の首のない石仏


説明板に、南山一円 所在地:慶州市 拝洞 外
南山は新羅の王都だった慶州の南に聳えている金鰲山(クムオボン)と高位山の二つの峰をはじめ、都堂山・楊山等からなっているが、これらをまとめて南山と呼んでいる。山はあまり高くないが、東西に横たわっている長さは4㎞、南北の長さは8㎞で40余りの渓谷があり、ここには多くの仏像が散在しており、各種の伝説・説話が納められている。  ・・略・・  新羅が仏教を国教としてから、南山は仏が留まる霊山といわれ、多くの寺院と塔が建立され仏像が造成された。これまでの調査では、122個所の寺跡、57個所余りの石仏、64基余りの石塔が散在していて、野外博物館と呼ばれている。2000年12月に世界文化遺産に登録された
という。

まずは三陵渓を上禅庵まで登ろう。この渓には石仏や磨崖仏がたくさんある。

 
三陵を過ぎたところでもう道標があった。上禅庵まで1330m、8:23。道標はまたかと思うほどあり、安心でもあった。南山を西側の渓から登っているので、朝日が目に入ってくる。左から来て右の上禅庵へと向かう、あと870m、8:31。緩やかな傾斜なので足も軽やか。最初に13番の石仏坐像があった、8:34。
首がない。『慶州で2000年を歩く』によると、この仏像は大雨で土が流されたときに林の中で発見されたもので、茸長寺のそれと同じく左肩で袈裟のひもを結んでいる。南山の石仏の多くが8世紀後半のものという。確かに左肩に紐が見える。袈裟ということは仏ではなく僧だろう。ここでもリスがチョロチョロしている。見つけたら必ず撮るおっちゃん。昨日塔谷磨崖彫像群で見かけたリスは縞があったが、これは縞がない。南山の東側と西側でリスの種類が違うのかな。
※参考文献
「慶州で2000年を歩く」(武井一 2003年 桐書房)