モスクには中央の入口からは入れないようなので、南の出入口から中庭の外に出た。
出たところで、ドームやヴォールトではなく、軒のかかった柱廊を見つけた。確かこの下が洗い場だったはず。
屋根の裏側は赤い色で、格子状の線がある。素材は何だろう?
尖頭アーチは大理石の板を2枚合わせて造った、構造とは関係のない装飾的なものだが、いつもアーチなどを見ていると、このような鉄の棒のようなものが不思議だ。アーチの補強という意味を持つのだろうと勝手に考えている。
私が赤い天井を見ている間に、おっちゃんは中を覗いていた。一緒にいても違うところを見ていて、思い出が合わないというか、同じ時間の内に別々の所を写すので手間が省けるというか・・・
向こうから入るようだ。
南中央のミナレット。ムカルナスが3段ついている。
南東のミナレット。
あれ、2グループが入れずに足止めをくっている。中が一杯で待たされているのだろうか。
待ってる人たちが、掃除が終わったら入れるらしいなどと言っている。
二階建ての柱廊を眺める。あ、一階の窓には鉄格子がはまって、木枠に板ガラスが入っている。
一見小ドームが続いているように見える一階の天井は、ドーム風に描かれているだけで、実は平たい。二階も壁際がペンデンティブのようだが、それは見せかけだ。各面がアーチ形になっているだけだ。四方から平たいままカーブした小壁面は長方形の平天井に収束している。
まだ開かない。アーチに使われた切石を見ていると、大理石と赤っぽい石が交互に並んでいる。赤い石はもろくて風化している。
まだまだ開きそうにない。野良猫でも撮るしかない。
やっと入れてくれるみたい、8時45分。20分ほど待ったが、我々の後ろもすでに長蛇の列である。建物に入るところで開館時刻が書いてあった。やっぱり9時からだ。
芋の子を洗うように靴を脱いでいる人たちの間を抜けて、我々も靴を脱いだ。靴は各自で持って見学する。
薄い袋をくれるのだが、写真を撮るのに邪魔にならないよう、腕に通せるレジ袋を持参してきた。スルタンアフメット・ジャーミイはスカーフをしなくても良いという情報もあったが、やっぱり着けた方がいいみたい。ここにイスラームの人がいれば、似たようにスカーフを巻くところだが、いなかったので顎の下で二重に結んで、田舎のおばちゃん風になってしまった。
『地球の歩き方』に「寄付歓迎」とあったが、どこで渡せばよいかわからずに進んでいく。
この複雑な形をしたトンネルは、南中央のミナレットに近い扶壁に開けられた穴。
※参考文献
「旅の歩き方E03 イスタンブールとトルコの大地」('11-'12 ダイヤモンド社)