お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2011年7月30日土曜日

1-8 スルタンアフメット・ジャミイ4 ドームを見上げる

こんなに暗くはなかったが、逆光気味のために暗く写ってしまった。右手前と前方に巨大な円柱、「象の脚」がある。4本の象の脚で大ドームを支えている。 
ところがこの段階でドームの写真がある。
えっ、もう大ドーム?
いや、入ったところの上を見上げたらこんなドームがあった
うーむ、気がつかなかった
スルタンアフメット・ジャミイには主ドームの他に、四隅に小ドームがある。
入ってすぐ右にある象の脚の際から、左上に主ドーム、右上に小ドームを見上げる。
主ドームはすぐにわかる。無数の細いロープがぶら下がっているから。
主ドームの四方には半ドームが4つ。さらに小さな半ドームが、この半ドームを取り囲んでいる。これが中庭から見上げると、二階建ての半ドームという風に見えたのだ。
中庭側から見るとこのような構成になっていたのだった。他にも円筒のようなものもたくさんあって、思ったよりも複雑な構造だ。
『建築巡礼17イスタンブール』は、四方に半ドームを従えてピラミッド状に盛り上がるドーム複合体は全体が明るい灰色であり、バットレス等の構造体は強調されることなく、全体に重量感を感じさせないという。
これが主ドームの内側。
中央ドームの径23.5m、頂高43mという。
ドームの四方にはペンデンティブ(三角曲面)が象の脚、つまりピアにつながっている。この後行くアヤソフィアによく似ている。
ペンデンティブの外側には半ドーム、半ドームの下には3つのステンドグラスのある平たいリュネット状の壁面と、両側に小半ドームがある。この壁面はミフラーブがあるため、他の壁面とは異なった形になっている。
ミフラーブの方にはこれ以上近づけない。実はドームの下あたりから柵が南北にわたしてあるからだ。
ミフラーブのある壁面には美しいステンドグラスが嵌め込まれている。
16年前に見学した時は、キリスト教会に特有のものだと思っていたステンドグラスがモスクにもあるのに驚いた。
今回はロンデル窓に驚いたが、モスクの窓も回廊の窓と同じく二重になっている。違いはモスク内部はステンドグラスが填めてある。キリスト教会は直にステンドグラスがあるので、外からは黒っぽく見える。
主ドームなのに、何故このようなロープが垂れ下がっているかというと、礼拝に来た信徒のための照明を吊り下げるためなのだ。
この小さなランプに灯りが点っているところが何ともいい感じだと思うのだが、おっちゃんはうるさいという。それはともかく、ステンドグラスは枠の上まで撮してほしかった。
脇の方にはこんな小さな照明もある。灯りは6つずつ二重の六角形に配置して、しかも灯りを提げる枠が曲線でつくってあってええなあ。もっと小さいものでいいからほしいなあ。
主ドームと半ドームを撮るのは3つが精一杯。主ドームの下で寝っ転がってカメラを構える訳にもいかないし。
※参考文献
「建築巡礼17 イスタンブール」(日高健一郎・谷水潤 1990年 丸善株式会社)