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イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2012年2月1日水曜日

2日目5 ディアルバクルからヴァン湖へ

昼食後、ディアルバクルを出発。城壁の外の新市街を北へ向かい、D360に右折で入った。

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すぐに長い橋があった。
チグリス川です。城壁から見えた川の上流です。右側はディアルバクルの街です。東側は城壁があまり残っていません
トルコはもう夏休み、川で遊ぶ子供たち。
E99号線は片側2車線、凹んだ中央分離帯のあるいい道だ。黄金色の麦畑や何を育てているのか青々とした農地があったり、川があったりしながら、次第に登り坂となってきた。
左側には岩と土が層になっている山肌が続くようになった。
右側に川が見えて来たなと思ったら、変わった格好の橋があり、写真ストップすることになった。
マラバディ橋です。バトマン川に架かるイスラーム時代の橋です。すぐ上にダムがあります
『トルコ・イスラム建築』は、マラバディ・キョプリュシュ Malabadi Köprüsü。スィルヴァンの東方25㎞のチグリス河に架けた橋。1147年にアルトゥク朝のティムールタシュの命で建設された。アイユーブ朝治下の1245-46年に修理され、そのときの建築家としてオスマン・ビン・タカークの記録がある。
切石造りで、全長245m、幅7mアーチのスパン38.9m、最高点の水面からの高さ24mである。巨大なアーチ橋で、平面プランでは、途中で4回折れ曲がっているのも特徴である。トルコ建築の最高傑作の一つに挙げられる。ディアルバクルとヴァンとを結ぶ街道上にあり、近年まで使用されていたという。 
ここから眺めると、橋が向こう岸で折れ曲がっているのがわかる
向こうに2つの部屋があります。隊商などが泊まりました
不思議なことに、この橋は通路が斜面になっている。これだけ傾斜があれば階段状にしないと通行が大変ではなかったのでは。
途中に入口のような建物がある。川に下りる階段でもあったのだろうか。
30分ほど走ったところにアーチ橋があった。向こうには小さいながらマラバディ橋と同じように斜めの通路になった橋があった。アナトリアでは斜面のある橋は普通みたい。
どんどん標高を増していく。柱状節理が露出していた。
松が現れるようになってからトンネルがあった。その後も緩やかな登り坂。
山には木はないが、人の住んでいるところには緑がある。これがビトリス  Bitlisの町かな。
やがて左に大きな山塊が現れ、周囲が平たくなってきた。
16世紀の隊商宿です。修復中です
右側を向くとエル・アマン・ハン El-aman Haniがあった。煙突のような突起が等間隔で並んでいて、現代の工場かと思うような建物だ。
左側にある山もネムルート山です。標高は2948m
これで3000m近くもある山か。グーグルアースで見ると大きな火口湖のある山だった。
間もなく前方に湖面が見えて来た。緩やかな下り坂でどんどん近づいていく。
ヴァン湖です。海抜1646mのところにあります。琵琶湖の5倍以上あります
やっとヴァン湖が見えて来た。ディアルバクルを出発して4時間以上かかったことになる。
ヴァン湖畔には行かず、タトワン Tatvanの町に入った。
数分で町を通り過ぎてまたヴァン湖が見えた。
向こうに見えるのがスパン山。標高は4158mで、トルコで3番目に高い山です
これがスパン山 Süphan Dagi。このあたりの高い山は全部火山らしい。
トルコで雪のある山を見るとは思わなかった。トルコは遺跡もすごいが自然もすごい。

※参考文献
「トルコ・イスラム建築」(飯島英夫 2010年 冨士書房インターナショナル)