お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2012年2月13日月曜日

3日目5 アクダマル島のアルメニア教会4 壁画2

残念ながら、最も重要な主題を描いたと思われる主ドームにも、四方の半ドームにも壁画は残っていなかった。
南アプス階上廊の半ドーム下、中央窓の右側にはキリスト生誕の場面が描かれている。
厩で生まれたキリストを牛と馬が見守っている。
西アプスのフレスコ画が一番よく残っていた。
半ドーム下右は、キリストを抱いたマリアが馬に乗っている。ヘロデ王に殺されないように逃げる、「エジプト逃避」の場面。
その右がわからない。ヘロデ王が幼児を殺す場面だろうか。
半ドームに少し絵が残っている。ここでも天使が描かれていたようだ。
「エジプト逃避」の下はキリスト伝の場面が2つ表されている。
左はラザロを蘇えさせるキリストの奇跡の場面で、外壁の浮彫にあった、ヨナの3場面と同じく、キリストの復活を暗示するとされる。
右は馬に乗るキリスト。大勢の見守る人々が背景に描かれている。「キリストのエルサレム入場」
窓の右側にも2場面描かれているがわからない。
下段左の青が最も鮮やかに残っているのが、マンドルラに囲まれたキリストが4人の天使に運ばれる「キリスト昇天」の場面。
横断アーチ左側下の場面には建物の前に大勢の人が立っている。
横断アーチ右上は女性たちが描かれている。
西アプスから北アプス。これで一周。
短い時間にできるだけたくさん写したが、何の場面かは分からないままだ。

※参考文献
「Aghtamar A JEWEL OF MEDIEVAL ARMENIAN ARCHITECTURE」(Brinci Baski 2010年 Gomidas Institute)