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イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2013年2月19日火曜日

久しぶりに松屋常盤の味噌松風



松屋常盤のきんとんと味噌松風が食べたいと思っていても、なかなか機会がなく、何年も経ってしまった。

久しぶりに京都に行くことになったので、予約の電話を入れると、聞き覚えのある声が、
きんとんはもう作ってませんねん

理由はわからないが、味噌松風は作ってますとのことだったので、小さい方を頼んだ。
懐かしい寺町通りでいくばくかの時間を過ごした後、竹屋町通りから西に入って5本目の堺町通りを右に曲がると御所の南側の門の一つ、堺町御門が遠くに見える。

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堺町通りを少し上がった左側に松屋常盤はある。

昔は、どこのお店でも当たり前だったように、この通りいっぱいいっぱいにお店の建物があった。
来る度に、そのお店の年季の入った木枠のガラス窓が、記憶はおぼろげながら懐かしく脳裏に浮かぶ。
しかし、目の前に現れるのは今風の駐車場のある三階建て。この建物になってからもかなりの歳月を重ねているのが、店舗の木材に滲んでいるとはいうものの、松屋常盤の歴史からすれば、ほんの一握りの時間に過ぎない。
その上、もっと短い期間なのに、きんとんを予約して取りに来るということを怠ったため、もうあのきんとんを目にすることも、味わうことも、名をたずねることすらできなくなってしまったとは。
何年ぶりかで買った味噌松風の箱は思ったよりも小さかった。大きい方にすれば良かったかな、と食い意地の張った私はお店で後悔。
きんとんは予約しただけしか作らないということだったが、味噌松風の方は、ある程度の大きさに焼いて、切り分けるので、たまに残りがあったりする。
予約のこの日は小卓に大の方が2箱老いてあった。ひょっとしたら残り物で、ほしいと言ったら分けてもらえたかも。
きんとんのように崩れる心配がないので、持ち帰るのは気が楽だが、これを幾つに切るか、いつも頭を悩ませる。
前回の記事では大きい方を買って、12に切り分けていた。
前回の味噌松風の記事はこちら
10に切ると大きすぎるが、12に切ると小さすぎる。お店の人に幾つに切るのが良いのか聞けばよかったなあ。
いつもは箱の四隅を切ってから松風を切り分けるのだが、今回は上に出た紙を持って、一気に箱から出してみた。元々、大きく作ったものを切り分けて箱に詰めたものなので、出すこともできて当然。

まず縦に2つに切るところから失敗した。半分にならなかった上に、厚みに対して斜めに切れてしまった。定規を使いながらにしてこれである。
どうも10個では大きいような気がして12に切り分けたら、大きさがバラバラになってしまった上にやっぱり小さかった。
その内で一番大きいのを、乾山写しの梅の絵皿にのせる。
外観はきめが粗いが、黒文字で切り分けても、ボロボロと崩れるようなことはなく、独特の弾力がある。
しかし、口に入れるとねっとりとして、噛んでいるうちにほんのりと味噌の風味が口の中で広がる。
これからも京都に行ったときは、まめに松屋常盤に行って、きんとんを買って帰ろう。
地下鉄の丸太町駅からは5分もかからない距離なのだから。

                 →松屋常盤の紫野味噌松風と切れ端

関連項目
松屋常盤 味噌松風
松屋常盤 12月のきんとんは「しばのゆき」
松屋常盤 11月のきんとんは「梢の錦」
松屋常盤 5月のきんとんは「岩根のつつじ」
松屋常盤 4月のきんとんは「深山桜」