雁鴨池は先ほど傍を知らずに通ってきたところだ。今回は時間がないことと、慶州博物館で出土品を見られるということなので、見学は見送っていた。『慶州で2000年を歩く』で武井氏は、674年に王宮の中に池を掘り、山を築き木を植えて、珍しい鳥や獣を放したという。1975年の発掘で、人工的な直線と自然な曲線をうまく生かした池だったことが判明した。池のまわりに置かれた石の多くが海から運ばれた石であり、海のない慶州で池が海につながっているというイメージができるようにつくられたといわれるという。674年といえば、海中陵に葬られたと言われている文武王の時代のことだ。668年に半島を統一、統一新羅という大きな国土を統治した王であるが、つくづく海が好きな王だったのだと思う。
館では様々なものが出土していた。池から仏像が見つかったというのは驚きだったが、プサンナビの雁鴨池(臨海殿址)によると、935年の新羅滅亡によって鮮やかだった宮殿も破壊され、美術品などもすべて池に放り込まれたということであれば納得できる。
10分そこそこで雁鴨池館から出ると、またしても石製浮彫が横長の館の前に並んでいた。四天王だろうか。







韓国風うどんのカルクッスが食べたいなあ
中に入るとカルクッスを食べている人がいたが、ギョーザという字が気になった。マンドゥという韓国風ギョーザかも知れないと思い、それを注文した。



※参考文献「慶州で2000年を歩く」(武井一 2003年 桐書房)
※参考サイトプサンナビの雁鴨池(臨海殿址)
野外展示の三層石塔については三層石塔のチブンパッチムは年代の基準となるのかをどうぞ。