敦煌莫高窟を堪能した後、敦煌の町を抜けて鳴沙山へ向かった。グーグルアースで敦煌の町を見つけた。
中央の広場をズームしていくと、ロータリーの中央に反弾琵琶の天人像があるのがわかる。


鳴沙山に近づくと前の建物が迫ってきて、山がよく見えない。それは、何故か門だった。この門を通らないと鳴沙山には行けない。

さて、ラクダに乗る時、目が合い「ウマが合いそうだ」と思った。コブとコブの間にまたがると、当然のことながら鐙に足は届かなかった。しかし、ラクダの体の温かさが安心感として伝わり、大丈夫!と思った。ペトラの馬とはえらい違いだ。
ラクダは後ろ脚から立ち上がるので気を付けるようにというのを昔読んだことがあった。それは斎藤茂吉が輝子夫人や他の一行とエジプト旅行中にラクダに乗った時のエピソードだったと思う。注意を受けたにもかかわらず茂吉は落駱駝したという。
月牙泉(向こうの木々のある辺り)に向かっていると、戻ってくるグループとすれ違った。何故かマスクをつけている。駱駝の揺れにはすぐに慣れ、快適だった。写真やビデオを撮ることもできた。

鳴沙山には階段のようなものがあって登ることができるらしい。たくさんの人が板のようなものを持って登っていき、それに乗って滑って下りてくる。
しかし、夫は出国前から体調が悪く、私は私で、雨が降って砂漠らしくないこの光景がどうも気に入らなかった。風紋のある砂漠に立って、足元から砂がさらさらと流れて、新たな風紋ができていくというのにあこがれていたが、砂が乾ききっていないので風で動きそうになかった。上まで登るのは止めた。


しかし、グーグルアースは距離を測定することもできる。鳴沙山と莫高窟を一画面で見ようと引いていくと、意外にも砂山が連続していた。約12㎞もあるとは思わなかった。

※参考文献
「中国石窟 敦煌莫高窟3」(1999年 文物出版社)