お知らせ

イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。 詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。

2012年1月20日金曜日

1日目9 ネムルート山頂2 西のテラス

西のテラスまで来ると空はまだ青いものの、影は長くなっていた。
もう夕日を見ようと陣取っている人達が大勢い。
何回もネムルート山に来ていますが、花嫁さんを見たのは初めてです!
この花嫁は何時までも頂上にいたのだった。
北のテラスからの道を辿り、西のテラスに入るとまず、守護役としてのライオンとワシの像があるという。
確かに右端に見えているが、頭部が目立つので気づかなかった。
西のテラスは神々の像と浮彫の台座の位置関係が異なっている。
浮彫の一列は石像に連なり、二番目はその側面、南東に並び石像の向かいにも一列配置されている。南東と西の浮彫の碑の背後には低い壁が設けられていた。
石像や山頂とは色の異なる石板や石像が並んでいた。
西のテラスは東のテラスよりも石像の崩落がひどい。墓の前に王や神々の像が並んでいると気づかないくらいだ。
王や神々の倚像の並ぶ列の左端にもワシとライオンの像が置かれている。
日がかなり西に傾いているので、石像の頭部が他の像の影でよく見えない。ネムルート山へは朝日を見に来るか、夕日を見に来るかのどちらかだと思うが、どちらも影の長い時なので、石像を見るには適していない。
頭部ばかり見ていたが、女神コンマゲネと神像の間に誰かの足が転がってきている。当時の人はどんな靴を履いていたのか・・・わからない。
浮彫石板が並んでいた。四角い穴に差し込んだ枘が残っている。

襞の多い衣裳を着けた男の大きな浮彫が置かれている。
正面の石像と同列に並べられた浮彫は、「デキシオシズ」つまり、握手のシーンである。握手はペルシアの儀礼上、重要な意味を持っていた。細部の仕上げから熟練した彫り師の仕事と推定されるという。

向こうの岩の上にはまだ空きがありそうなので、やっぱり高い所から眺めることにした。
石像の頭部を見下ろしながら夕日が沈むのを待った。しかしなかなか沈まず、また頭部を見に行ったりして時間をつぶした。
どこの遺跡や博物館に行っても。見学時間が足りないと不満だったが、ネムルート山だけは時間をもてあました。
下を見下ろすと、駐車場と登山道が見える。
さっきから気になっていた。頂上へ登った跡が何本もついていたが、登っている人は見なかった。
崩落進む恐れがあるので、ある時から登るのを禁止したのだろう。
残念ながら、雲一つない晴天だったのに、いつの間にか一筋の雲が低くたなびき、よりによって沈みゆく太陽を隠してしまったのだった。
東のテラスはこちら

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ネムルート山の頂上は本当に墓か


西のテラスで見た花はこちら

※参考文献
「コンマゲネ王国ネムルート」(2010年 A Tourism Yayinlari)