南へ回ると18世紀に建て加えられた、奇妙な形の5:鐘楼が、南面全体を見渡すのに邪魔だった。
東端から、㉝巨人ゴリアテ㉞鹿㉟預言者ダビデ㊱預言者サミュエル㊲イスラエルのサウロ王㊳預言者エリ
預言者にはエリヤやエリシャはいるが、エリはわからない。
㊴神話上の動物㊵ハトを襲うワシ㊶聖イサアク786年アラブによって殉教したアルトズロウニの王子㊷有翼のライオン㊸向かい合うクマと野ウサギ
5:鐘楼が邪魔して破風の福音書家聖ルカは見えない。
鐘楼の正面に回ると、本来の浮彫が少しだけ見えた。日輪と十字架
こちら側は日陰で見難い。
その細部。 ㊹シカ㊺2羽のワシ㊻大天使ミカエル㊼玉座の聖母子㊽大天使ガブリエル㊾玉座キリスト㊿天使
51:預言者モーゼ52:イサアクの犠牲
アブラハムが神の命で息子のイサアクを殺そうとした瞬間、神が止めたという話。神の声は左上の神の右手で洗わされているのだが、逆光が入ってしまい、よく写らなかった。
53:最初の殉教者聖ステファン54:円内の3人は預言者たち55:円内の4人はニネヴェの住民を表す56:ニネヴェの王57:海に投げ込まれ貪欲な魚に呑み込まれるヨナ58:王に話しかけるヨナ59:魚60:自由の身になり休息するヨナ
海に投げ込まれたヨナは大魚に呑み込まれ、3日後に吐き出された。それで神の言葉をニネヴェの人々に伝えたという話を表している。その旧約の話をキリストの復活を示すという。
西側には4: 1763年カトリック信者のトマスによって建てられたKavitという建物、南側には5:鐘楼、少し離れて7:聖ステファンの礼拝堂(1293年)が、この教会堂を囲んでいる。
西正面は4:のKavitのお陰で、正面から見ることが出来なかった。
破風には福音書家聖マタイ
61・62:セラフィム
63:キリスト64:教会の模型を捧げるガギク王65・66:天使67:十字架
やっぱりアルメニア教会でも、聖堂を献納した人物を描くのか。アギア・ソフィアに捧げ物をするビザンティン皇帝コンスタンティヌスを思い出す。
※参考文献
「Aghtamar A JEWEL OF MEDIEVAL ARMENIAN ARCHITECTURE」(Brinci Baski 2010年 Gomidas Institute)