お知らせ
イスタンブールでミマールスィナンの造ったモスクを見ていて、その前はどんな形のモスクだったかが気になって、オスマン帝国の古都を旅してきました。最後にはまたイスタンブールを訪ねます。
詳しい事柄は忘れへんうちにに記事をのせます。
2014年4月17日木曜日
サントリーニ11 アクロティリ遺跡5
西通路に戻る粉挽き小屋の広場から続く道路両側には、東に建築複合体ベータ、西に建築複合体ガンマがある。
その通りは、テルヒネス通りと呼ばれている。
説明板は、かなり古くに発掘された、北の町から港まで続く通りという。
建築複合体ベータ
説明板は、少なくとも二階建てで、発掘されている部屋では、1階のB1室にはアンテロープとボクシングをする少年達の壁画が見つかっている。青い猿の壁画がB6室を飾っているという。
これらの壁画については後日
西の建築複合体ガンマ
説明板は、あまり重要ではない部屋が発掘された。少なくとも二階建てだという。
南を向いて撮影。向こうの明るい開口部が遺跡への出入り口。
西通路より
建築複合体ガンマの広い部屋の一角に切石を積んだ壇がある。その奥には建築複合体ベータの西壁が見えている。
ガンマの切石壇のある部屋の南には、木ではなく石材の枠の開口部とその周囲の壁が残っている。
切石には2つずつ穴が開いている。これって現在の石材?
切石建築3号を見るための3つ並んだ見学デッキより
向こう正面に入口。到着したばかりのグループが遺跡の説明を聞いている。
その手前の遺構には窓のような開口部がたくさんある。切石建築3号かな。
切石建築(クセステイ)3号
説明板は、どっしりとした三階建ての建物は、西の港から街にに入った所の入口にある。全ての階の部屋は、支柱のある戸口(ポリシラ)で、広間となるように互いに連結している。北東の隅はクレタ建築で知られている「清めの場」と便宜的に呼んでおこう。3号の区画のほとんどは壁画で装飾されている。
日用品がなく、ほとんどが儀式的(宗教)的な特徴のある物であることから、切石建築3号は宗教的な建物であると解釈されている。テラの社会の若者達の通過儀礼の場であったという。
『図説ギリシア』では、1-4の部屋に壁画があったとしている。
『ART AND RELIGION IN THERA』は、聖所の中の聖所は、地上階の北の端にあり、入口を他の部屋で仕切られてはいるが、入口はポリシラとなっているため、繋がってはいた。
地上階と上階は同一の平面で、どちらの階でも同じことが行われたと推定しているという。
ここでサフランを摘む少女のフレスコの説明をするポピーさん。
フレスコについては後日
歪んではいるが、ポリシラがあった。4本の柱で区切られた入口。3と4の部屋を仕切っている、或いは繋いでいるのかな。
その西側にも部屋は続いている。9と12室だろう。
3号の西端
南へ、12・13・14室と続いている。
13か14室
3号を通り過ぎた。
床には石が敷きつめられているので、ここにも広い部屋が続いていたのかな。
3号を南通路より眺める。
南壁には等間隔で細い開口部がある。何だろう?
3と4室の間のポリシラが見える。
その拡大
1階と2階のプランが同じということだが、この歪んだポリシラの上に、2階のプリシラの木の痕跡が残っている。
中央通路から
5:階段には踊り場が設けられ、4室の奥には黒い木の枠などが見える。
その拡大
4本の柱で3つの空間が構成されている。その上にはそれぞれ欄間のような狭い開口部がある。これは、規模は小さいが、クノッソス宮殿東翼の王の間と双斧の間の開放的な壁面に似ている。
『クノッソスミノア文明』 は、この2つの部屋は、間仕切りのような機能を有する続き扉(ポリシラ)で仕切られている。全部の扉を開けると2つの部屋はひと続きの大広間になるという。
ポリシラの写真はこちら
ここで若い人たちの儀式が行われていたのだ。
中央通路
おそらくテルヒネス通りへと繋がっているだろう。時間があれば通ってみたかった。
駐車場へと向かう坂道に休憩所がある。
ゆっくりと見られるのなら、ここで一度休んで、頭の中を整理して、もう一度衣裳見学したいものだ。
下り坂の向こうに海。
『地球の歩き方』によると、近くにはレッド・ビーチという赤い岩肌の見える海水浴場があるということだが、残念ながらその岩はここからは望めなかった。
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関連項目
アクロティリ遺跡の壁画4 ボクシングをする少年
アクロティリ遺跡の壁画5 サフラン摘みの少女
サントリーニ1 クレタからサントリーニへ
サントリーニ2 イアに夕日を見に
サントリーニ3 ネア・カメニへはフィラから
サントリーニ4 パレア・カメニ島の海中温泉
サントリーニ5 火山島ネア・カメニ1
サントリーニ6 火山島ネア・カメニ2
サントリーニ7 アクロティリ遺跡1
サントリーニ8 アクロティリ遺跡2
サントリーニ9 アクロティリ遺跡3
※参考文献
「図説ギリシア」 周藤芳幸 1997年 河出書房新社
「クノッソス ミノア文明」 ソソ・ロギアードウ・プラトノス I.MATHIOULAKIS
「ART AND RELIGION IN THERA RECONSTRUCTING A BRONZE AGE SOCIETY」 Dr.NANNO MARINATOS ATHENS
「地球の歩き方A24 ギリシアとエーゲ海の島々」 2013-14年版 ダイヤモンド社